なぜ絶対に劣らないためのカタチをつくる必要があるのか
あなたのビジネスには、必ず競合が存在します。
それは「普段ライバルなんて意識してないけどなぁ〜」というあなたにも、意識していないだけで必ず存在しているものです。
人が持つある1つの欲求→それに対して応えられるもの。その選択肢はすべて競争相手になってきます。
例えば、平日の昼ごろになってお腹をすかした40才男性の営業マンがいたとしたら、そこには多くの競合がひしめき合うわけです。
■コンビニ弁当
■ファミレスのランチメニュー
■ハンバーガーショップ
■街の定食屋さん
■喫茶店の軽食
と、パッと考えただけでも男性が使う500円〜1,000円をめぐる競争がそこにはあります。
もっと言うと、愛する奥さんが作るお弁当も。そこに入っている冷凍食品も競争相手。もしかするとダイエット中かもしれないので、ダイエット食のゼリーなんかも競争相手になりえますね。
この世の中すべてのビジネスには競争相手がいて、消費者はその選択肢の中から自分で商品やサービスを選んでいます。
ここで人が物やサービスを購入するときの行動心理として、およそ100年前に提唱されたモノに少しふれておきたいと思います。
それは『AIDMA(アイドマ)』という行動パターンです。
人が物を購入するまでのステップアップしていく心理状態を表しています。
A:Attention(注意)=広告を見て商品やサービスを認識する
I:Interest(関心)=商品やサービスに興味を持ち、知りたくなる
D:Desire(欲求)=商品やサービスを欲しくなる
M:Memory(記憶)=商品やサービスを記憶する(気になっている状態)
A:Action(行動)=商品やサービスを購入する
この定義を広告する側からも考えてみると、
【A】ねぇねぇ聞いて! →A(ん?なになに?)
【I】この商品はこんな感じなんだよ! →I(ほぇ〜、ほんでほんで?)
【D】あなたにとってこんなメリットがあるよ! →D(いいね〜!試してみようかな)
【M】検討してみてください! M→(金額もお手頃だし、これを買ったら良いだろうなぁ)
【A】ありがとうございます! A→(じゃあ!買う)
というイメージです。この行動心理は100年経った今でも、基本的には変わりません。
まず始めに「注意」をひけるかどうかが重要なカギになるんですね。
1番最初のAttention(注意)がなければ、その後のステップはありえないからです。
つまり「アテンションプリーズ(ねぇねぇ聞いて!)」です。
例えばテレビCMなんかは
・タレント出演
・ナレーション
・映像技術
・歌(バックミュージック)
と、人の注意をひくために様々なテクニックを駆使しています。
自分が知っている俳優さんがテレビに映るだけで、無意識に観てしまいますもんね。その状態がすでに「ねぇねぇ聞いて!」です。知らない人から「ねぇねぇ聞いて!」と言われても、あまり興味はないですし、怪しく感じますもんね。なので、CMにつかわれるタレントの好感度は大事なのです。
次に大切なことは、「ねぇねぇ聞いて!」をどこで言うのか?
人がいないところで注意をひこうとしても、なかなかチャンスが少ないですよね。
そこで、広くみんな告げるための「広告」が存在するわけです。
ひと昔前は、広告は4マスという広告媒体が主流でした。
■テレビ(CM)
■新聞(広告欄)
■ラジオ(CM)
■雑誌(特集や広告欄)
以上、4つの媒体が一般人の日常生活にふれる機会が多い媒体(つまり人が多く集まる場所)だったわけです。
この媒体を巧みに利用して、大企業は多額の広告予算を投じ、全国各地にキャンペーンを仕掛けるてきました。
しかし、地域の中小企業や、個人事業はそんな数千万円〜数十億円もの広告費を投じることができるわけもなく、広告の世界は大企業の独壇場でした。
消費者は、テレビCMなどの4マス情報を一方的に受けてきました。みんなが同じモノを見ていた時代。テレビCMを話題に会話がはずんでいたくらいの共通認知の時代でした。
インターネット時代が産んだ『AISAS(アイサス)』
広告業界の時代は今、革命的な時代です。
先に『AIDMA(アイドマ)』についてお話しましたが、現在の人の行動心理を表しているのが『AISAS(アイサス)』です。
A:Attention(注意)=広告を見て商品やサービスを認識する
I:Interest(関心)=商品やサービスに興味を持ち、知りたくなる
ここまでは一緒です!
S:Search(検索)=商品やサービスについて自分で調べてみる
A:Action(行動)=商品やサービスを購入する
S:Share(共有)=商品やサービスを共有、拡散する
この定義を広告する側からも考えてみると、
【A】ねぇねぇ聞いて! →A(ん?なになに?)
【I】この商品はこんな感じなんだよ! →I(ほぇ〜、ほんでほんで?)
ここまでは一緒です!
【S】比べてみてください! →S(インターネットで調査して比較検討してみよう)
【A】ありがとうございます! A→(じゃあ!買う)
【S】評価をお願いします! S→(良かったから拡散しよう!or悪かったから拡散しよう!)
というイメージです。この行動心理は100年前とは大違いですよね?
注目すべきは「AISAS」の3つ目に登場するS(検索)です。
昔は、情報を得ても専門家に直接聞いてみないとわかりませんから、言ってみれば従わざるをえない状態。
しかし現代は、そのS(検索)によって自分で情報を得てから、比較検討できる。消費者にとって良い時代になりました。
このカタチになってから、15年くらいは経っているので現在は他にもいろんな提唱がされています。
とはいえ、インターネット時代で人がモノを購入する行動心理として表した最初の提唱からほとんど変化はありません。
“インターネットに存在しないものは、この宇宙の半分に存在していないのと同じだ。”
これは、2017年に伊達 慎太郎(プランドワーク)が提唱した少し大げさに思えるものです。
しかし、あなたがビジネスをしているなら、全く大げさではありません。
先ほどの「AISAS」のS(検索)からわかるように、消費者は『調査する力』を得ています。その調査する場所(インターネット)に存在していないのなら、半分は機会損失している状態なのです。
無論インターネットには、多くの人が集まっています。
広告面から見ても、以前の4マスから比べ物にならないほど集まっています。
大企業も大手広告代理店も、こぞってテレビCMなどの広告予算をインターネットに移行しているのも納得です。
とはいっても、『インターネット=広告』というわけではありません。
あくまでも宇宙の半分です。
インターネットの世界を詳しく話すのはまた今度にして、この記事のタイトルである
「なぜ絶対に劣らないためのカタチをつくる必要があるのか」
と申しますと、答えは簡単です。
ビジネスにおいてに、
◎競合が必ずいる
◎選択肢に入る必要がある
◎初見が大切
◎人が調べた先に存在する
人が購入するとき心理行動の100年経っても変わらないもの
A:Attention(注意)=広告を見て商品やサービスを認識する
I:Interest(関心)=商品やサービスに興味を持ち、知りたくなる
ここを大切に考える必要があると言いたいわけです。
この段階で、消費者の目に止まらないのなら「AIDMA(アイドマ)」の次のステップに進んでくれるわけもなく、「AISAS(アイサス)」の検索にもヒットしないでしょう。
どんな手法でビジネスを展開しようとも必要な”魅せ方”の力をあなたも身につけてください。